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捨てない不用品

10月に入り衣替えの季節となりました。最近は季節に関係なく服を着ることが増えましたが、やはり定期的に衣替えをしないと、いつの間にかタンスやクローゼットの中は着ない服でギュウギュウなんて事ありませんか。

分かっていてもなかなか整理できない理由の一つに、不要になった物をどう処分するかという問題がありますよね。そこで今回は部屋を片づけて出た不用品を、捨てるのではなくリユース、リメイクしてみようと思います。捨てるには踏ん切りのつかない不用品も手放せるような、良い手段を探してみようと思います。

家庭から手放される衣服

日本では、どれくらいの衣服が捨てられているのでしょうか。

環境省は2020年12月~2021年3月に、日本で消費される衣服と環境負荷に関する調査を実施しました。それによると、家庭から手放される衣服のうち、リユース、リサイクルされる割合は34%。残りはごみとして処分されているとのこと。66%がごみとして処分される現実を知ると、いったいどれくらいの量なのか気になりますね。調べてみると、服がごみとして捨てられた場合、再資源化される割合はわずか5%程で、そのほとんどはそのまま焼却・埋め立て処分されます。その量は年間で約48万トン。この数値を換算すると大型トラック約130台分を毎日焼却・埋め立てしていることになります。

埋め立てるという方法をとるのは、衣服にはファスナー等そのままでは焼却できない素材もついており、それを分離するより埋めたほうが費用がかからないという理由があるようです。「焼却」「埋め立て」どちらも環境にやさしくない方法です。処分の量を減らす行動をとりたいですね。

(参照)環境省_サステナブルファッション 

古着deワクチン

これまで、不用品は捨てる以外に買取のお店に持ち込んだり、インターネットやフリーマーケットで売ったこともありますが、なかなか手がかかり億劫になってしまいます。また、子供の物は知り合いが貰ってくれるとこちらも嬉しく手放せるのですが、全部を譲るのはあちらにも迷惑。。。今回はこれ以外の方法で何かないかと探したところ、「古着deワクチン」を見つけました。日本リユースシステム株式会社が行っている事業です。時節柄「ワクチン」という言葉が目にとまったのですが、HPを拝見し、なるほど~!となりました。

古着deワクチンの仕組み

① Webサイトで専用回収キットを購入する

② 専用回収キットに洋服や靴など送れるものを確認して詰める

③ 宅配業者に集荷に来てもらい渡す

④ 届いた物は仕分けされ、開発途上国へ

⑤ 現地にて選別・販売(現地の方の雇用が生まれる)

⑥ 一口につき5人分のポリオワクチンが開発途上国の子どもへ寄付される※「認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会」により

⑦ レビューを投稿するとさらに1人分のポリオワクチンが送られる

(参照)古着deワクチン 日本リユースシステム株式会社 

ポリオとは日本でも1950年~60年に猛威をふるったポリオウイルスによって発生する疾病です。ポリオはワクチン接種によってのみ予防できます。現在世界のほとんどの国で感染は治まっていますが、ワクチン接種を怠ってしまうとまた広がる恐れがあるため、ワクチン接種は続けていかなくてはなりません。日本におけるワクチン接種は、簡単に近くの病院で受けられますが、今回の寄付の地域であるミャンマー、ラオス、ブータン、バヌアツの地域の一部では、保健所スタッフが一日がかりでたどり着くような地理的に困難な場所もあるようです。簡単に病院へ行くことができない地域でポリオが発生してしまったら、、と考えると、この取り組みの重要性を重く感じますね。レビューを書いて1人でも多くの子ども達へ送りたいと切に思いました。

服をリメイク

汚れていて寄付できない衣類は、好きな柄の部分を切り取って端切れにします。

今回は、簡単に猫グッズを作りました。家の人の匂いがして猫も満足そうです。

自己満足ですが、手作りしたものは愛着が湧いて大切にしようと思えますね。残った端切れを使って何を作ろうか考えるのも良い時間ですね。

本もリユース

今回、掃除のついでに本も整理してみました。子どもが小さいころに読んでいた本がまだ多数ありましたので、こちらは住んでいるマンションのエントランスに「ご自由にどうぞ」と置きました。コロナ禍で控えていましたが、この方法は今回で2回目。1回目の時はとても好評で、お返しのおやつを頂き嬉しく思いました。残った本は、ネットで登録している古本屋さんへ送ります。後日査定金額が振り込まれるというシステムです。買取のお店に持ち込むと、その場で値段を知り惜しい気持ちが出てしまうこともありますが、この方法だと手がかからないからか気楽に手放せておススメです。

おわりに

今、日本では古着ブームが再来しているのだそうです。そういえばコロナ禍の中、古着屋さんがオープンしているのを見かけました。若者を中心に古くてカッコよく、自分だけの服が安価に手に入るところが魅力でしょうか。そして、昔の古着ブームとは少し違うのではないかと思うところは、若い世代、特に10代の人たちはSDGsを小学生の時から学んでいること。きっと環境問題への意識も身に付き、服を買う手段として古着を選ぶことは、彼らにとってしっくりくる選択肢なのではないかということです。もしそうだとしたら、物を大切に長くつかう文化がまた根付いてくれるかもしれませんね。

今回は「捨てない不用品」と題して、実際に捨てずに部屋を片づけることができました。改めて、物を買うときには不要になる時のことを想像して、長く大切につかうものを選んでいきたいと思いました。


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