「笏谷石」とは
越前(福井)の銘石として知られる「笏谷石」は「越前青石」と呼ばれています。
約1600万年前に降り積もった火山灰が固まってできた火山凝灰岩で福井市の足羽山で産出されました。薄い青緑色をしており、水にぬらすと濃い青色に変わる美しい石です。
2016年に日本地質学会から「福井県の石」に選定されました。
2019年には日本遺産に「400年の歴史の扉を開ける旅〜石から読み解く中世・近世のまちづくり越前・福井〜」が認定され、「笏谷石」利用の歴史や文化が含まれました。
日本遺産(にほんいさん、Japan Heritage)は、文化庁が認定した、地域の歴史的魅力や特色を通じて日本の文化・伝統を語るストーリーである。各地域の魅力溢れる有形・無形の文化財群を、地域が主体となって整備活用し、国内外へ発信することで地域活性化を図ることを目的とした、日本の文化遺産保護制度の一つ。 ~「日本遺産」『ウィキペディア フリー百科事典日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)アクセス日時:2025年7月9日
「笏谷石」の歴史

「笏谷石」は福井市中心部の足羽山が産地で、約1500年前から産出されているとされています。産地の越前・福井は、日本人と石との共生の歴史や屈指の石づくり文化を体感させてくれる地域といえます。
また、江戸時代以降は越前特産の石材として北前船で日本海側沿岸部に運ばれ日本全国広い地域で利用されました。北海道や青森県などでも笏谷石を使った墓碑や基礎石が多く確認されています。

笏谷石の建築利用の歴史~
古墳時代:古墳の石棺などに使用されていました。
戦国時代:城や仏像の材料として多く用いられ、戦国大名の朝倉氏の拠点だった一乗谷朝倉氏遺跡(福井市)などからも「笏谷石」を利用した建材・仏像等が見つかっています。
近世以降:敷石や建築材として、福井市内外で広く使われました。
「笏谷石」の現状
1998年9月に採掘が終了
「笏谷石」は、2020年にテレビ番組『ブラタモリ』で紹介され、一躍注目を集めました。しかし、実はその採掘は1998年9月にすでに終了しており、現在では新しい原石を入手することはできない貴重な石となっており「質」や「量」を揃えることが困難です。
採掘終了の背景にはさまざまな理由があります。安価な輸入石材やコンクリート、タイルといった新たな建材の登場によって需要が減少し、人件費の高騰や石職人の減少も重なったことで、産業としての継続が困難になりました。
しかし、その価値は現在も失われておらず、過去に利用された石を再利用する動きが活発になっています。また日本遺産にも関係づけられたことから観光や教育の場でも多く取り上げられる機会が増えているのです。
今では“もう採れない石”として、希少性と歴史的価値の両面から再評価される「笏谷石」。
時を超えて私たちの文化や景観に深く刻まれているその存在に、改めて目を向けてみませんか?

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